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副校長エッセイ(勤労体験学習)

普通校我ら学田所有せり 全校田植ゑ一斉始まる

本校は普通高校ですが、開校当時より勤労体験学習の一環として、水田作業を行っております。これは稲作を通じ日本人の精神性を学ぶことであり、何よりも大自然の恩恵に直に触れながら学業にいそしむ意味はじつに博大であるからです。春の田植え・秋の稲刈りは、生徒・教員共に参加の全校行事となっております。

今年も恒例の田植えが行われました。作業内容は苗運び・田植え、そして育苗箱洗いです。五月晴れの下で、といきたいところでしたが、苗運び並びに田植えはあいにくの偏東風(小雨交じりの冷たいオホーツク風)吹く中での実施となりました。「カラ元気も元気のうち」とばかりに、かじかむ手も何のその着々と作業が進められました。そして残るは育苗箱洗い。この日ばかりはまさに絶好の五月晴れとなりました。川の清流の調べを聞きながら、育苗箱に付着した泥をタワシで丹念に落としてゆきます。取り組むこと二時間、予定をはるかに上回る短時間で終了となりました。生徒たちのパワーには、今更ながら驚かされます。

勤労体験学習の意義とは、「頭脳・智力だけでは人生の勝利者とはなり得ない。豊かな高い教養を備え、そして汗を流す仕事をも果たしうる者が、人生の勝利者になり得る」との教えを創立者は遺されました。この教えが脈々と活き続けている学園であることを自負するとともに、未来永劫に受け継がれてゆくよう願いを込め取り組んでおります。

副校長

 

投稿日: 2020年6月1日